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会社設立を検証してみる

商法上、分割承継会社の株式を分割会社の株主に交付する人的分割を行うことは妨げられていないが、税務上は、分割承継法人に移転する資産に対して分割法人あるいは分割法人の株主の支配が継続されない分割は、非適格として時価により資産の譲渡が行われたと考えるからである。 支配株主がいない再生企業が行う事業のうち、Good事業を分割型新設分割により移転する場合には、前記bのとおり非適格となる。
このことを避けるため、分社型分割あるいは一部分割型分割により移転する方法が考えられる。 分社型分割の場合は、分割法人と分割承継法人との資本関係が100%であるから企業グループ内の分割に該当する。
一部分割型分割(分割承継法人株式の一部を分割法人に交付し、残りの一部を分割法人の株主の交付する分割)のうち、分割法人が分割承継法人の株式を50%超所有する分割は企業グループ内の分割に該当することになる。 Good事業を分割する目的の一つとして、Good事業会社の企業価値向上を図ったうえで、当該株式を譲渡することにより分割法人の債務返済の一部に充当することがある。
ここで留意すべきことは、企業グループ内の組織再編成は組織再編成前の支配関係の存在および組織再編成後における支配関係の継続の見込みが、その要件とされていることである。 分割法人が、分割時に分割承継法人株式の譲渡を予定しているが、株式譲渡後も50%を越える資本関係が継続することが見込まれている場合には支配が継続されていることになる。
しかしながら、株式譲渡後、持株割合が50%以下になる場合には、支配の継続の見込みがないこととなる。 Good事業を分割する場合の支配の継続の見込みについては、373頁に記述されている株式継続保有の見込みと共通的な問題である。
dGood事業を吸収型分割により移転する場合の共同事業分割要件分割法人のGood事業を資本関係のない法人に吸収分割により移転する場合には、共同事業分割に該当するか検討が必要である。 共同事業分割の要件。
は、事業関連性要件、規模要件または経営参画要件、独立事業単位要件、事業継続要件および株式継続保有要件(分割法人の株主数が50人以上の場合には適用がない)であるが、規模要件と株式継続保有要件について特に留意を要する。 規模要件は相互に関連性のある事業にかかる売上金額、従業者数等により規模の割合を比較するが、本ケースにおいては再生企業全体ではなく、Good事業とA社の関連性のある事業の売上金額、従業者数等により規模割合が計算される。
また、本ケースにおいては、再生企業を分割法人としていることから、分割法人の株主数が50人未満の場合には株式継続保有要件の適用がある。 e合併類似適格分割型分割の適用。

再生企業のGood事業を他の法人へ分割型分割により移転し、分割後分割法人は解散することがある。 このような適格分割型分割のうち、分割法人が分割後解散することとされている分割(「合併類似適格分割型分割」といわれている)が行われた場合に、分割法人が有する繰越欠損金の引継ぎが認められる。
合併類似適格分割型分割のうち、企業グループ内の分割は繰越欠損金の引継ぎについて制限があるが、共同事業分割の要件を充足する場合には、制限規定の適用を受けることなく分割法人が有する繰越欠損金の引継ぎが認められる。 合併類似適格分割型分割は分割時に、分割法人を遅滞なく解散することの決議が行われている分割をいうため、企業グループ内の分割の場合には繰越欠損金を引き継ぐことはできないものと考えられる。
すなわち、企業グループ内の分割は分割前の支配関係の存在および分割後の支配関係の継続の見込みが求められ、分割法人の解散が分割時に決議されていることが要件である合併類似適格分割型分割は、分割後の支配関係の継続の見込みがないと考えられるからである。 株式交換・移転。
(1)株式交換・移転にかかわる会計:a株式交換と株式移転。 株式交換・移転制度は平成11年の商法改正により創設され、その会計処理については研究報告6号が公表されているが、これは「株式交換及び株式移転制度を利用して完全親子会社関係を創設する場合の資本連結手続」を監査業務の参考として示したものであり、株式交換・移転制度の会計処理を網羅的に規定するものではない。
株式交換・移転による完全親子会社関係の創設が企業結合に該当する場合、以下で述べる判定基準に従って、「取得」または「持分の結合」のいずれかに判定されることになるが、多くの企業結合では、ある会社が他の会社の支配権を獲得することになるため、取得会社を識別することが可能である。 当該企業結合の経済的実態が「取得」と判定されるときには、株式交換・移転を資産の購入と同様に考え、パーチェス法を適用し、「持分の結合」と判定されるときには、企業結合前会社の株主にとって、企業結合前に存在していたリスクと便益の共有が継続し、結合前会社のそれぞれの事業が以前のように継続していると考え、持分プーリング法を適用する(注:株式交換・移転に関する研究報告6号では会計処理として「パーチェス法」、「持分プーリング法」という用語が用いられているが、会社分割に関する研究報告7号での「売買処理法」、「簿価引継法」という用語と同様の概念と考えられる)。

なお、「取得」と「持分の結合」の判定をフローチャートに示すと、図表4ー13のとおりである。 ここでは株式交換・移転の会計処理について、株式交換による完全子会社化のケースと、株式移転による完全親会社設立のケースをそれぞれみていくことにする。
(2)株式交換・移転にかかわる税務:a制度の概要株式交換・移転制度は、グループ化等のための企業再編成を容易にする目的で導入されたものであり、税制においても一定の要件を満たした場合には譲渡損益の繰延べが行われる。 課税の繰延べにかかる考え方は、次のとおりである。
①特定子会社の株主が個人の場合は、特定子会社株式の譲渡がなかったものとする。 株主において譲渡損益は認識しない。
②特定子会社の株主が法人の場合は、特定子会社株式の簿価を特定子会社株式の時価とみなして所得計算を行う。 簿価を時価とみなすため、譲渡損益は発生せず、譲渡がなかったことと同様の効果をもつ。
③株式交換・移転に際して特定子会社の株主が金銭等の交付を受けた場合には、特定子会社株式を金銭で譲渡したことと同様であるため、交付を受けた金銭等にかかる譲渡損益を認識する。 ただし、新株の価額の交付割合が95%に満たない場合は、交付を受けた金銭等に対応する部分だけではなく特定子会社の株主が所有していた株式に対応する部分も譲渡損益が計上される。
b課税の繰延べ要件株式交換・移転にかかる課税の繰延べ要件は、「受入価額要件」と「株式交付割合要件」である。 特定子会社の株主が法人の場合についてそれぞれの要件の説明をする。
株主が個人の場合のそれぞれの要件は法人の場合の要件とはば同様の規定となっている。 ①受入価額要件:特定親会社が付する特定子会社株式の受入価額が特定子会社の株主の直前の旧株の簿価以下であること。
なお、特定子会社の株主数が50人未満の場合と50人以上の場合では、直前の旧株の簿価の取扱いが、次のように異なる。 ②株式交付割合要件・・・新株の価額の交付割合が95%以上であること。

算式で表わすと、次のとおりである。 銀行の支援を受ける際の会計・税務債務免除(1)債務免除にかかわる会計処理:債務免除は、債務者企業が、現状では借入金を返済するのが困難であるが、借入金の一部を免除すれば当該企業が再建可能であると金融機関が判断した場合に、債務者企業への金融支援として実行される。

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